フィジークにアリアンテというサドルがありますが、
どうも最近 不遇の扱いを受けているような気がするので、
実はとても良いサドルだということを知ってほしくて「これはエエよぉ」に書くことにしました。
以下アリアンテとフィジークの他モデルを比較して、アリアンテを軸とした「これはエエよぉ」なポイントを
ご紹介しますが、アリアンテ以外のモデルを貶めるような意図は全くありません。
今日はアリアンテにスポットライトを当てる日ということで、ご容赦ください。

BG FITコーナーにレーザー水準器がやってきました。
これがアリアンテをオススメするうえで大きな味方になります。
ちょっとお借りします。

フィジークは現在、脊椎の柔軟性をサドル選択の目安とする「スパインコンセプト」なるものを
提案していますが、これがアリアンテにとって逆風です。
立位体前屈の深さによって、体が柔らかい「スネーク」の人にはロード/アリオネ・MTB/ツンドラを、
まあまあの「カメレオン」の人にはロード/アンタレス・MTB/ゴビを、
固い「ブル」の人にはロード・MTBともにアリアンテをすすめています。
が、これは根拠の薄い かなり大ざっぱな提案方法なのは明らかです。
こういう提案をされると、「体が固い=アリアンテ」だから「アリアンテを使っている人=体が固い人」
と言われているみたいで、アリアンテが敬遠される元となりかねません。
(誰しも 体が固いですね、と判定されるのはいい気がしません)
私個人はスパインコンセプトに基づいてサドル選びをすることをオススメしません。
ツンドラ以外のサドルはスパインコンセプト提唱以前から存在するので 後付けの理論に見えること、
フィジークの各モデルは連続性を持ったラインナップとは言いがたいことなどが理由です。
(例えばセラSMPのコンポジット、エボリューション、ストラトス、グライダーなどは
一貫した設計の中で少しづつ形を変えていっているので、連続性があるといえます。
アリオネ→アンタレス→アリアンテと連続性のある特徴づけがあるようには見えません。)

スパインコンセプトが(私が思う限り)未成熟だからといって、フィジークのサドルまでが悪いとは思いません。
各モデルとも際立った特徴がありますし、実際に不満なく使っている人が多いということからも、
非常に魅力的なサドルを多数そろえているのは確かです。
今日は上のサドル(左からアリオネ・ツンドラ・アンタレス・アリアンテ)4つを比較した結果から、
アリアンテの これはエエよぉを引き出してみたいと思います。

まず、サドルの先端に薄いスペーサーを積むことで、サドル上面が水平セッティングになるようにしました。
完全水平かといわれれば ちょっとあやしいですが、おおむね出ていると思いますのでご容赦下さい(笑)。

↑アリオネ

↑ツンドラ

↑アンタレス(ちょっと前下がり?一生の不覚)

↑アリアンテ
まずサドル上面の形ですが、アリアンテだけがかなり大きく凹んでいます。
この凹み量の大きさが 包み込むような乗り味と、尿道に強く訴えかけない接触感に
つながっています。これは(フィジークのロードモデルでは)アリアンテだけの特徴です。
サドル上面の凹み量を示すだけなら水平セッティングにする必要はありません。
ここからレーザーの出番です。

↑アリオネ

↑ツンドラ

↑アンタレス

↑アリアンテ
レーザーの交点をサドル先端から160mmの位置に設定しています。
交点から横に伸びる光跡にご注目下さい。
アリアンテが特に横に丸い形状をしているのが分かります。
この4つの中では唯一 光跡がサドルの端でかすれて見えるほどの丸さです。
この横方向の丸さは、(フィジークのロードモデルでは)アリアンテだけの特徴です。
最近は、メーカーを問わず 横方向に丸いサドルというのが少ない気がします。
入手可能な現行モデルでいえばセライタリアなら新型フライト、セラサンマルコならリーガル、
(リーガルeではありません。リーガルです。横の丸さが全然違います。)
プロロゴならスクラッチといった感じでしょうか。
私が、使ったことのないサドルを手にしたとき まず見るポイントも「横の丸さ」です。
それさえ自分に合うのであれば、(レーサーパンツのパッドもクッションの量に含むので)
サドル自体のクッションの多寡はあまり問題ではありません。
レーザーを当てる160mmという数字の根拠ですが、
これはいろいろ試してみたところ アリアンテと他モデルを比較した場合
アリアンテの光跡がもっとも顕著に違って見える絶妙な位置だったからです。
つまりアリアンテをより良く見せるためのきわめて恣意的な数字なのですが、
今日はアリアンテのいいところをご紹介する日なのでご容赦下さい。
斜め上からも撮っているのでこちらもどうぞ。

↑アリオネ

↑ツンドラ(サドル真上に意識的に平面をデザインした、跳び箱形状ですね)

↑アンタレス

↑アリアンテ(やっぱりすごい横の丸さです)
この角度から撮った時の光跡をできるだけ同条件で比較したかったので、
サドル上面を水平セッティングにしています。レーザーも真上から当てるように心がけました。

ツンドラとアンタレスでレーザーの交点位置が違うように見えるのは、
サドルの長さがあまりに違うためです。いずれのサドルも先端から160mmの位置を
交点としてレーザーを当てています。

アリアンテのこれはエエよぉなポイントはまだまだあります。
先ほどの写真のツンドラとアンタレスはサドル裏のベースが硬質なものなのですが、
アリアンテの場合はかなり特殊なベースです。
サドル裏、ケブラー色になっている部分のみ 非常に軟質なんです。

注:ケブラー色とは↑こういう色の部分です。
サドルのクッションを指で押すと、裏側がふくらむくらい軟らかいんです。
その程度でたわむくらいなので、人が乗ると当然 かなりたわみます。
これはアリアンテだけの特徴です。
(アリアンテであれば金属レールでもカーボンレールでもこの仕様のベースですが、
下位モデルのアリアンテ ガンマのみケブラー裏ではありません。)
アリアンテはサドルのクッション自体も フィジークの他のロードモデルと比べるとやわらかくなっています。
サドルの鼻先(ベースの構造が影響しない部分)を指で押しても明らかにやわらかいです。
このやわらかクッション+たわみベースを根拠としてスパインコンセプトでは
アリアンテをブルの人用サドルと認定しているのだと思いますが、
単に「前傾をとれない人はアリアンテにしたら」というような提案方法では、
アリアンテをすすめるどころか敬遠されるばかりで もったいないというのが
今回アリアンテをご紹介したいと思った理由です。
アリアンテは「百人中 何人までが問題なく使えるか」と考えた場合
かなり多くの人に使ってもらえるタイプの、人を選ばないほうのサドルだと思います。
(と思えるのは私がアリアンテを使えるから だけなのかも知れませんが。)
これを読んでいただいた方が「フィジークがブル用と言ってるから」と言わずに
一度アリアンテを手にとってくだされば幸いです。
最後に

梅田店のま~ちゃん店長はアリアンテのヘビーユーザーです。
ロード3台、シクロ3台(シクロ3台はすごいですね)に付いているサドルの内訳ですが、
アリアンテ2個、アリアンテ ガンマ3個、リーガル(eではない)1個だそうです。
アリアンテ系以外の1個がリーガルなのも、やっぱり横に丸いサドルだからというのが大きいようです。
今日も通勤バイクがアリアンテだったので、写真を撮らせてもらいました。

たわみ系サドルなので 表革がやれてきますが、いい雰囲気です。


アリアンテのケブラー裏部分の軟らかさについてですが、
上の写真が押す前、下の写真が押しているところです。
写真をクリック→別タブでそれぞれ開けて比較するとよく分かります。
指の力だけでこんなに局所的に変形するので、
乗り心地の良さに関わっていないわけがありません。
名作です。
どうも最近 不遇の扱いを受けているような気がするので、
実はとても良いサドルだということを知ってほしくて「これはエエよぉ」に書くことにしました。
以下アリアンテとフィジークの他モデルを比較して、アリアンテを軸とした「これはエエよぉ」なポイントを
ご紹介しますが、アリアンテ以外のモデルを貶めるような意図は全くありません。
今日はアリアンテにスポットライトを当てる日ということで、ご容赦ください。

BG FITコーナーにレーザー水準器がやってきました。
これがアリアンテをオススメするうえで大きな味方になります。
ちょっとお借りします。

フィジークは現在、脊椎の柔軟性をサドル選択の目安とする「スパインコンセプト」なるものを
提案していますが、これがアリアンテにとって逆風です。
立位体前屈の深さによって、体が柔らかい「スネーク」の人にはロード/アリオネ・MTB/ツンドラを、
まあまあの「カメレオン」の人にはロード/アンタレス・MTB/ゴビを、
固い「ブル」の人にはロード・MTBともにアリアンテをすすめています。
が、これは根拠の薄い かなり大ざっぱな提案方法なのは明らかです。
こういう提案をされると、「体が固い=アリアンテ」だから「アリアンテを使っている人=体が固い人」
と言われているみたいで、アリアンテが敬遠される元となりかねません。
(誰しも 体が固いですね、と判定されるのはいい気がしません)
私個人はスパインコンセプトに基づいてサドル選びをすることをオススメしません。
ツンドラ以外のサドルはスパインコンセプト提唱以前から存在するので 後付けの理論に見えること、
フィジークの各モデルは連続性を持ったラインナップとは言いがたいことなどが理由です。
(例えばセラSMPのコンポジット、エボリューション、ストラトス、グライダーなどは
一貫した設計の中で少しづつ形を変えていっているので、連続性があるといえます。
アリオネ→アンタレス→アリアンテと連続性のある特徴づけがあるようには見えません。)

スパインコンセプトが(私が思う限り)未成熟だからといって、フィジークのサドルまでが悪いとは思いません。
各モデルとも際立った特徴がありますし、実際に不満なく使っている人が多いということからも、
非常に魅力的なサドルを多数そろえているのは確かです。
今日は上のサドル(左からアリオネ・ツンドラ・アンタレス・アリアンテ)4つを比較した結果から、
アリアンテの これはエエよぉを引き出してみたいと思います。

まず、サドルの先端に薄いスペーサーを積むことで、サドル上面が水平セッティングになるようにしました。
完全水平かといわれれば ちょっとあやしいですが、おおむね出ていると思いますのでご容赦下さい(笑)。

↑アリオネ

↑ツンドラ

↑アンタレス(ちょっと前下がり?一生の不覚)

↑アリアンテ
まずサドル上面の形ですが、アリアンテだけがかなり大きく凹んでいます。
この凹み量の大きさが 包み込むような乗り味と、尿道に強く訴えかけない接触感に
つながっています。これは(フィジークのロードモデルでは)アリアンテだけの特徴です。
サドル上面の凹み量を示すだけなら水平セッティングにする必要はありません。
ここからレーザーの出番です。

↑アリオネ

↑ツンドラ

↑アンタレス

↑アリアンテ
レーザーの交点をサドル先端から160mmの位置に設定しています。
交点から横に伸びる光跡にご注目下さい。
アリアンテが特に横に丸い形状をしているのが分かります。
この4つの中では唯一 光跡がサドルの端でかすれて見えるほどの丸さです。
この横方向の丸さは、(フィジークのロードモデルでは)アリアンテだけの特徴です。
最近は、メーカーを問わず 横方向に丸いサドルというのが少ない気がします。
入手可能な現行モデルでいえばセライタリアなら新型フライト、セラサンマルコならリーガル、
(リーガルeではありません。リーガルです。横の丸さが全然違います。)
プロロゴならスクラッチといった感じでしょうか。
私が、使ったことのないサドルを手にしたとき まず見るポイントも「横の丸さ」です。
それさえ自分に合うのであれば、(レーサーパンツのパッドもクッションの量に含むので)
サドル自体のクッションの多寡はあまり問題ではありません。
レーザーを当てる160mmという数字の根拠ですが、
これはいろいろ試してみたところ アリアンテと他モデルを比較した場合
アリアンテの光跡がもっとも顕著に違って見える絶妙な位置だったからです。
つまりアリアンテをより良く見せるためのきわめて恣意的な数字なのですが、
今日はアリアンテのいいところをご紹介する日なのでご容赦下さい。
斜め上からも撮っているのでこちらもどうぞ。

↑アリオネ

↑ツンドラ(サドル真上に意識的に平面をデザインした、跳び箱形状ですね)

↑アンタレス

↑アリアンテ(やっぱりすごい横の丸さです)
この角度から撮った時の光跡をできるだけ同条件で比較したかったので、
サドル上面を水平セッティングにしています。レーザーも真上から当てるように心がけました。

ツンドラとアンタレスでレーザーの交点位置が違うように見えるのは、
サドルの長さがあまりに違うためです。いずれのサドルも先端から160mmの位置を
交点としてレーザーを当てています。

アリアンテのこれはエエよぉなポイントはまだまだあります。
先ほどの写真のツンドラとアンタレスはサドル裏のベースが硬質なものなのですが、
アリアンテの場合はかなり特殊なベースです。
サドル裏、ケブラー色になっている部分のみ 非常に軟質なんです。

注:ケブラー色とは↑こういう色の部分です。
サドルのクッションを指で押すと、裏側がふくらむくらい軟らかいんです。
その程度でたわむくらいなので、人が乗ると当然 かなりたわみます。
これはアリアンテだけの特徴です。
(アリアンテであれば金属レールでもカーボンレールでもこの仕様のベースですが、
下位モデルのアリアンテ ガンマのみケブラー裏ではありません。)
アリアンテはサドルのクッション自体も フィジークの他のロードモデルと比べるとやわらかくなっています。
サドルの鼻先(ベースの構造が影響しない部分)を指で押しても明らかにやわらかいです。
このやわらかクッション+たわみベースを根拠としてスパインコンセプトでは
アリアンテをブルの人用サドルと認定しているのだと思いますが、
単に「前傾をとれない人はアリアンテにしたら」というような提案方法では、
アリアンテをすすめるどころか敬遠されるばかりで もったいないというのが
今回アリアンテをご紹介したいと思った理由です。
アリアンテは「百人中 何人までが問題なく使えるか」と考えた場合
かなり多くの人に使ってもらえるタイプの、人を選ばないほうのサドルだと思います。
(と思えるのは私がアリアンテを使えるから だけなのかも知れませんが。)
これを読んでいただいた方が「フィジークがブル用と言ってるから」と言わずに
一度アリアンテを手にとってくだされば幸いです。
最後に

梅田店のま~ちゃん店長はアリアンテのヘビーユーザーです。
ロード3台、シクロ3台(シクロ3台はすごいですね)に付いているサドルの内訳ですが、
アリアンテ2個、アリアンテ ガンマ3個、リーガル(eではない)1個だそうです。
アリアンテ系以外の1個がリーガルなのも、やっぱり横に丸いサドルだからというのが大きいようです。
今日も通勤バイクがアリアンテだったので、写真を撮らせてもらいました。

たわみ系サドルなので 表革がやれてきますが、いい雰囲気です。


アリアンテのケブラー裏部分の軟らかさについてですが、
上の写真が押す前、下の写真が押しているところです。
写真をクリック→別タブでそれぞれ開けて比較するとよく分かります。
指の力だけでこんなに局所的に変形するので、
乗り心地の良さに関わっていないわけがありません。
名作です。
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2012/03/04(日) 22:26:32 |